敷地は神戸市の北側に位置し、ベッドタウンとして近年開発が進められてきたエリアにある。付近一帯は開発により自然破壊が進んでいるが、幸いにも計画敷地の周りは里山の原風景を留めていた。そこで、本計画は元々の丘状の地形に戻すことで「未来を担う子供たちに自然と寄り添って生きていくことの重要性を考えられる環境を作る」というコンセプトでスタートした。外観は、勾配屋根に緑化を施し、里山との連続性を持たせた。天然雨水での育成が可能な日本在来種の『常緑キリンソウ』を採用し、四季の彩りに加え、夏季の温度上昇の軽減、冬季の保温効果など省エネに配慮した。木造平家建の木組の園舎は遊戯ホールと中庭を中心とし、周りに保育室を配置し、外周に設けた回遊テラスが園庭や里山へと繋がっていく。共同設計:ジャクエツ環境事業