千葉県成田市の豊かな自然の中にある幼稚園の教室一部屋だけの小さな増築計画である。計画敷地は大きな樹木や隣地の古墳群などに囲まれた緑豊かな丘陵地に中に位置する。既存園舎は勾玉をモチーフにしたユニークな形状を特色に持つ。本増築計画で既存の自然の風景に溶け込むように築山に埋まった計画とした。施設を傾斜地に半層埋めて、回りを盛土と芝生で覆い、上部に突き出したトップライトは石ころのように表現した。さらに既存園舎とつながるエントランス庇には19mmの鉄板を用いて抽象的な石ころオブジェのように表現し施設がランドスケープの一部となるように計画した。こども達が築山の上まで駆け上り遊びまわっている姿が新しい自然風景となった。内部の保育室からは眼下に緑豊かな自然風景が広がっている。唯一開かれた開口部は75mm角の鉄の無垢材を使用し、サッシの見付け幅に近づけ視界を最大限確保しながらも、上部の土の構造負担を支える計画とした。共同設計:ジャクエツ環境事業