敷地は大阪・神戸のベッドタウンとして発展してきた明石舞子団地。その中心に位置する松ヶ丘公園の中にある。この公園は松の木が群生し、豊かな自然や生き物が生息している。長い間地域の人々の憩いの場として親しまれてきた。その中で、子供たちがのびのびと過ごす風景をイメージし、それを実現させるため、公園の散策路を園舎内に積極的に引込み、一体化を図った。建物を建てることにより、子供たちと公園の新しい関係を作る計画とした。緩やかな階段によって回遊しながら建物の屋上まで導き、地域の人々にも時折解放される屋上は、地域交流・憩いの場となっている。外壁を金属製の光沢のある格子とし、周辺の緑を柔らかく映し出すことで、建物の存在感を消し森の木々に溶け込ませた。格子の隙間から、内部の子供たちの活動の様子が溢れ出し、格子に映し出された森の木々の間を、子供たちが駆け回って遊んでいるかのような風景が生まれた。共同設計:ジャクエツ環境事業