計画敷地は、数珠状につながった山々に囲まれ、田園風景が広がる大分県宇佐市に位置する。地域を支えてきた積善寺の敷地内に既存園舎がある。本計画では周りの山々の風景のように、数珠でつながれた縁(円)の広がる園舎をコンセプトに、お寺を中心にいろんな丸をちりばめた。数珠繋ぎに3棟に分かれて配置された園舎は、丸い形もあれば、丸から形を変え、丸を摘んだような、水滴のような形もある。いろいろな個性の子どもたちを表現した。子供たちが優しく包まれ、伸び伸びと生活できる環境づくりと、自分で考え創造し未来へと芽を出していく力を育むことを願いデザインした園舎の形である。幼少期の情景に、豊かな作物畑の広がる風景と真っ白で柔らかい形の園舎を思い浮かべ、この数珠でつながれた大きな家族の絆を未来へと繋いで行く事を期待する。また地域の伝統工芸である竹細工の天井で囲まれた絵本コーナーなども子供たちの記憶として残ることを願っている。共同設計:ジャクエツ環境事業